起立性調節障害
起立性調節障害
ベッドから起き上がるときなどに血圧の調整がうまくいかず、頭痛や立ちくらみ、めまいなどの症状を引き起こす病気を「起立性調節障害(OD)」と言います。
子供や中高年女性に発症しやすいといった特徴があります。
起立性調節障害は様々な辛さをかかえた病気です。それも、発症した
本人しかわかりません。なので、まわりから理解されにくい厄介な病気です。
また、起立性調節障害は「起立失調症候群」「起立性低血圧症」「起立性自律神経機能障害」「脳貧血」「思春期調節障害」「起立性発達障害」等々、医師によっていろいろな呼び方がされます。
現在、起立性調節障害に対する医療機関での治療は主に、メトリジン(ミドドリン塩酸塩錠)等の血圧を上げる昇圧剤、および半夏白朮天麻湯や半夏厚朴湯といった漢方薬を処方する
薬物療法がとられています。
しかしメトリジン(ミドドリン)などの昇圧剤の薬を服用しただけでは、中等症~重症の起立性調節障害が改善することは少なく、多少の症状は現れているけれども学校に通えている程度の軽症であれば、薬でも2~3ヵ月で改善が期待できますが、しかし、学校を休むほどの中等症~重症になると、改善までに2~3年以上はかかると考えられています。
進級や進学、受験、就職などを控えている子供たちや親御さんにとって、 治るまで何年も待つことができるでしょうか?また、成長期の子供のうちから薬に頼る身体にしたいでしょうか?
起立性調節障害は基本的には、身体的な施術で症状の改善が期待できる病気なのです。ただし、心の問題に起因する病気(心身症)とも紙一重です。
近年、朝起きることができない小中高生が増えています。 小児科を受診する5人に1人が、起立性調節障害の何らかの症状を持っているともいわれています。
起立性調節障害という病名は、世間一般にはまだまだあまり知られていませんが、決して珍しい病気ではなく、最近では、小学・中学・高校の先生には広く知られるようになってきたようです。つまり、それだけ起立性調節障害で悩む子供が増えてきたといえます。
学校に行く時間になっても、いくら親が起こしても全く起きることができない、起こされたことも記憶にない、目が覚めても頭痛や倦怠感が激しく起きられない、起きても立ちくらみや頭痛でつらい、しかし、午後からは体調が回復することが多い…という日が繰り返されます。
起きられないことで学校へ行くことができず、次第に遅刻や欠席が増えます。状態が酷いと、不登校、退学、通信制の学校に転校、引きこもりといった状況を余儀なくされてしまう子供までいます。
起立性調節障害は、寝ている状態から起き上がった時に、自律神経による脳への血流量の調節が上手くいかず、脳の血流が起き上がった時に下半身へ流れてしまい、脳が貧血状態になるため、頭痛、めまい、立ちくらみ、吐き気、脱力感(倦怠感)、起きられないなどの症状が現れる病気です。
起立性調節障害の症状は人によって様々ですので、一概に言えません。ただ、一般的にで訴えの多い症状として、下記の症状があります。
朝起きられない、頭痛、めまい、立ちくらみ、腹痛、動悸、倦怠感や脱力感、吐き気や気分の悪さ、疲れやすい、息苦しさ、浅い呼吸、食欲不振、乗り物酔い、耳鳴り、肩こりや首コリ、頭重や頭がボーっとする、睡眠障害、入浴時に気持ち悪くなる、機嫌が悪い、イライラ、発熱や微熱、下痢、便秘、顔色が悪い、胸痛…等々。
ただ、これらの症状は一日中続くわけではなく、午前中に強く、午後には軽減する傾向があり、夕方から夜にかけては自律神経が働くようになるため、朝のような辛さからは回復して元気になります。また、低気圧の影響で暖かい時期は悪化し、寒い時期は回復する傾向があります。
たまに、「夕方になると頭痛を感じ出す」という起立性調節障害の子供がいますが、おそらく「緊張型頭痛(ストレス頭痛)」を併発している可能性があります。
起立性調節障害の頭痛は、片頭痛や緊張型頭痛との鑑別が非常に難しく、起立性調節障害の検査を受ければ「起立性調節障害の頭痛」と診断されますし、頭痛外来を受診すれば「片頭痛」や「緊張型頭痛」と診断されることが多いです。心因性頭痛も子供には多いです。
起立性調節障害と診断されても、症状が一日中続いているような場合は、起立性調節障害ではない
可能性があります。多いケースとしては、心身症
(精神的ストレス/心の問題から発症した小児の自律神経失調症)が考えられます。
厄介なのは「睡眠障害」で、夜に目がさえて眠れず起床時刻が遅くなっていき、昼夜逆転生活になってしまう状態になることです。こうなってしまうと、施術だけでは改善が難しく、本人の生活習慣改善の努力も相当必要になってきます。
ちなみに、成長に必要な睡眠時間は、小学生で「9~11時間」、中学生や高校生では「8~10時間」と推奨されています。
なぜ、起立性調節障害は発症するのか?
どのサイトや本を見ても「成長期における自律神経の乱れにより血圧が上がらない」ことが原因と述べられています。たしかに、自律神経が乱れるからというのは間違いではないのですが、ではなぜ、そもそも自律神経が乱れてしまうのでしょうか?
それは、子供の場合は「成長ホルモンの過剰分泌」これが起立性調節障害の発症原因だと考えられます。
起立性調節障害は、「ホルモン分泌」と「自律神経の働き」が大きく関わっています。
自律神経は、呼吸量や血流量、血圧、体温、心臓や腸の働き…等々をコントロールする生命維持には欠かせない神経であり、自分の意思ではコントロールできません。
そして、「脳への血流量の調整」や「ホルモン分泌量の調整」も、
自律神経によりコントロールされているのです。
しかし、小学生高学年あたりからの子供の成長は著しく、男性的/女性的な身体に急激に変化していく時期であり、一日に1~3cmほど身長が伸びることも珍しくありませんし、男の子であれば声変わりしてきたり、女の子であれば生理が始まる時期でもあります。
通常であれば、適切な成長ホルモン分泌がされるのですが、起立性調節障害になる子供の場合は、過剰な成長ホルモン(男性/女性ホルモン)分泌が起こっているわけです。
つまり、子供の起立性調節障害は…
成長ホルモン分泌過多 ⇒ ホルモン分泌量を抑制しようと自律神経が働き過ぎる ⇒ 自律神経がオーバーヒートを起こす ⇒ 交感神経と副交感神経の切り替えに不具合発生 ⇒ 脳への血流量の調整も正常に機能しなくなってしまう ⇒ 起立性調節障害になる…という風に医学的には考えられます。
□ 立ち上がった時や立っている時、気持ち悪くなる、失神する
□ 少し動くと、心臓がドキドキする、息切れがする
□ 朝なかなか起きられず、午前中は調整が悪い
□ 立ちくらみ、めまいを起こしやすい
□ 入浴時や嫌なことを見聞きすると、気分が悪くなる
□ 食欲がない(または、朝食を摂らない)
□ 頭痛がある
□ 顔色が悪い、蒼白い
□ お腹が痛い
□ 乗り物に酔いやすい
□ 身体がダルい、疲れやすい
○ 学校を休んだり、休日になると症状が軽減する
○ 症状が良くなったり悪くなったりを繰り返す
○ 気になることや嫌なことを言われると症状が酷くなる
○ 一日のうちで症状の程度が変化する
○ 症状の訴えが2つ以上にわたる
○ 日によって症状が次から次へと変化する
上記17項目のうち7個以上当てはまる場合、起立性調節障害の可能性があります。
当院では特殊な技法で骨盤、内臓、頚椎を調整することで全身の血流量をあげ、自律神経、血圧の正常な働きを促すのと食事指導やセルフケアなどの指導を行い起立性調節障害を根本から改善へ導きます。
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ゆずの木整骨院
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